Home 9 ビジネスコラム 9 海外SNSマーケティングの運用を現地目線で|ビッグビートのデジタルコミュニケーション支援
ベトナム 繊維産業

海外市場で自社の製品やサービスを広めるとき、SNSは有力なチャネルになります。ただ、日本で主流のプラットフォームと、タイやベトナムで使われるプラットフォームは異なります。国内と同じ運用をそのまま持ち込んでも、見込み客には届きません。

株式会社ビッグビートは、BtoB企業のデジタルマーケティングを支援する会社です。海外向けSNS運用では、タイ・ベトナムの現地法人を通じて、アカウントの立ち上げから現地語コンテンツの制作、広告運用、分析・改善までをトータルに支援しています。この記事では、支援内容と、成果につなげるための設計の考え方をご紹介します。

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この記事でわかること

  • タイ・ベトナムでは、日本と主流のプラットフォームが異なる
  • ビッグビートはアカウント開設から現地語コンテンツ、広告運用、改善までを一貫して支援する
  • 現地法人を通じて、現地のトレンドやインフルエンサーを踏まえた運用ができる
  • SNS単独ではなく、展示会やウェビナーと組み合わせた導線が成果につながる

ビッグビートのSNSマーケティング支援とは

まず、国内運用と海外運用の違いをデータで確認したうえで、支援の全体像を紹介します。

国内運用と海外運用の違い

タイ・ベトナムでは、SNSの普及率が高く、ビジネス層も日常的に利用しています。DataReportalの調査(2025年10月時点)では、ベトナムのSNSユーザーは約7,900万人で人口の77.6%、タイは約5,660万人で人口の79.1%です。

プラットフォーム ベトナム タイ
Facebook 広告到達 約7,900万人 広告到達 約5,150万人・利用率91.5%(16〜64歳)
Zalo 月間アクティブ 約7,830万人 利用は限定的
TikTok 18歳以上 約7,610万人 成人到達率 96.3%
LinkedIn 登録 約1,000万人 登録 約650万人

日本の主要SNSとは構成が異なり、とくにFacebookの位置づけが違います。ベトナムではチャットアプリのZaloが企業と顧客のやり取りにも使われ、タイではLINEの利用率も高い状況です。同じ「SNS運用」でも、プラットフォームの選定から見直す必要があります。

もう一点、運用の難しさとして言語と文化の壁があります。翻訳ツールで作った現地語の投稿は、ニュアンスが伝わらず、かえって信頼を損ねるリスクがあります。現地の購買担当者が求める情報も国によって異なるため、日本向けのコンテンツをそのまま流用するのではなく、現地の視点で作り直すことが前提になります。

投稿の時間帯も、国内と同じ設計では届きません。ベトナムとタイはいずれも日本より2時間遅れているため、日本の業務時間に合わせて投稿すると、現地の利用が少ない時間帯に配信されます。現地の生活時間や休憩時間を踏まえて配信時刻を設定し、祝日や商戦期(ベトナムの旧正月テトやタイのソンクラーンなど)に合わせた企画を組み込むことで、季節感のある発信になります。

支援の全体像

ビッグビートの支援は、アカウントの立ち上げから運用、改善までを一つの流れとして担います。

段階 内容
設計 ターゲットの整理、プラットフォームの選定、運用方針の設計
開設 アカウントの開設、ページ設計、初期設定
運用 コンテンツの企画・制作、投稿、広告運用、インフルエンサー連携
改善 データの分析、レポートの提出、運用方針の見直し

タイ・ベトナムの現地法人を通じて運用するため、現地のトレンドや生活時間を踏まえた投稿設計ができます。日本国内のデジタルマーケティング支援とあわせて相談できることも、当社の特徴です。

開設から運用改善までの支援内容

ここからは、支援内容を工程ごとに紹介します。

プラットフォームの選定とアカウント開設

最初に決めるのは、どのプラットフォームで運用するかです。ターゲットとする国と目的に応じて選定します。

  • プラットフォームの選定:ターゲットが最も多く利用する媒体の見極め
  • アカウントの開設:会社名・ブランド名でのページ作成、運営者権限の整理
  • ページ設計:事業内容、取扱製品、連絡先、Webサイトへの導線

最初からすべてのプラットフォームを運用するのではなく、ターゲットが最も多く利用する1〜2つから始め、成果を見ながら拡大するのが現実的です。アカウント開設時は、企業の正式名称の表記や運営者権限の管理など、運用が属人化しないための設定も行います。

コンテンツ制作と投稿運用

運用の基本は、継続的な投稿と、フォロワーとの対話です。製品紹介、導入事例、会社の取り組み、業界情報などを組み合わせ、投稿カレンダーに沿って運用します。

項目 内容
コンテンツの種類 製品紹介、導入事例、会社の取り組み、業界情報
制作 現地語での文案作成、画像・動画の制作
投稿設計 投稿カレンダーの作成、現地の生活時間を踏まえた配信時刻の設定
対話 コメントやメッセージへの対応、反応の分析

投稿のコツとしては、情報量の多い長文より、要点が短時間で伝わるビジュアルやショート動画の方が反応を得やすい傾向があります。製品の動きやサイズ感が伝わる動画は、視聴者の反応を得やすいコンテンツです。投稿時間は、現地の生活時間や祝日、商戦期を踏まえて設定します。

運用を始める際は、写真や簡易的な投稿から始め、慣れた段階で記事コンテンツや動画を投入する段階的な進め方も有効です。最初は「週2回の投稿を3か月続ける」といった小さな目標を設定し、データをためながら改善のサイクルを回します。継続できない運用計画は、どんなに内容が良くても成果につながりません。

広告運用とターゲティング

オーガニックな投稿だけではリーチに限界があるため、広告を組み合わせます。タイ・ベトナムではMeta(Facebook・Instagram)広告が主要な選択肢です。

  • ターゲティング:業種、役職、企業規模の指定
  • 地域の指定:ベトナムであれば工業団地(ビンズオン省、バクニン省など)や地域
  • 導線の設計:問い合わせをSNS上で完結できるフォームの活用
  • 改善:配信結果の月次確認と、ターゲティング・コンテンツの見直し

外部サイトへの遷移を減らすことで途中離脱を防ぎ、検討意図を持つユーザーからの問い合わせを獲得しやすくなります。広告の成果は月次で確認し、PDCAで改善を重ねます。

インフルエンサー連携

現地で影響力を持つアカウントとの連携も、認知を広げる有効な手段です。業界に詳しい専門家や、現地の技術者コミュニティで発信するアカウントなど、ターゲットに合う相手を選定します。

  • 候補の選定:フォロワー数だけでなく、属性と発信内容で判断する
  • 企画の設計:製品の紹介なのか、課題の提起なのか、目的を明確にする
  • 効果の確認:リーチとエンゲージメント、問い合わせへの寄与を確認する

BtoB商材では、フォロワー数の多さよりも、専門性と読者の属性が重要になります。現地の事情に詳しいスタッフが候補を選定し、企画から実施までを支援します。

分析・レポートと改善

運用を軌道に乗せるには、反応の分析と改善のサイクルが欠かせません。投稿ごとのリーチ数やエンゲージメントを記録し、反応の良かったコンテンツの傾向を次の計画に反映します。

指標 見るポイント
リーチ・インプレッション 投稿がどこまで届いているか
エンゲージメント率 反応の質と、関心の高いテーマの把握
フォロワー増加数 継続運用による資産の積み上がり
問い合わせ数 リード獲得への寄与

分析結果はレポートにまとめ、改善提案とあわせて提出します。数字を追うだけでなく、次の運用に反映できる形で整理することが重要です。

リード獲得につなげる導線設計

SNSで反応を得ても、問い合わせにつながらなければ成果にはなりません。導線の設計が、運用と同じくらい重要になります。

問い合わせ導線の設計

問い合わせフォームやメッセンジャーでの受け付けに加え、資料ダウンロードやウェビナー参加の導線を用意します。関心の度合いに応じて、複数の入口を設計することが有効です。

  • 問い合わせ:フォームやメッセンジャーでの直接の受け付け
  • 資料ダウンロード:検討初期の見込み客が接触しやすい入口
  • ウェビナー参加:関心を育てながら、接点を継続する入口

リードを管理する仕組みも、早い段階で整えておきます。問い合わせの内容や経由した広告・投稿を記録し、見込み度に応じて営業担当への引き継ぎやメールでのフォローを振り分けます。

リードの数が少ないうちは、表計算ソフトでの管理でも構いません。ただし、海外展開の規模が大きくなるにつれて、複数のチャネルから集まる情報を一元的に扱う必要が出てきます。MA(マーケティングオートメーション)や顧客管理システムとの連携は、運用が軌道に乗った段階で検討する順序が現実的です。

展示会・ウェビナーとの組み合わせ

海外のBtoBマーケティングでは、SNS単独ではなく、展示会やウェビナー、ホワイトペーパーと組み合わせた統合的な運用が成果につながります。

  • 展示会前:SNS広告で来場を募り、事前に接点をつくる
  • 会期中:ブースの様子をリアルタイムで発信する
  • 会期後:来場者へのフォローと、参加できなかった層へのアーカイブ案内

展示会とSNSを組み合わせることで、単発の接点を継続的な関係に変えやすくなります。オフラインの施策とデジタルを切り離さずに設計することが、リード獲得の効率を高めます。

運用体制の選択肢

海外向けSNSの運用には、いくつかの体制が考えられます。自社のリソースと目的に応じて選びましょう。

体制 特徴 向いているケース
現地法人・現地スタッフが運用 現地の状況を最も把握しやすい 現地に拠点と人材がある
本社が運用し、翻訳・現地調整を外部に依頼 発信内容を自社でコントロールできる 発信内容の管理を重視する
専門会社に運用を委託 戦略の確認と成果の管理に集中できる 社内に運用リソースがない

どの体制でも、現地語でのコンテンツ制作、時差を考慮した投稿対応、広告運用の知識、問い合わせ対応のいずれかが不足すると、運用が滞ります。とくに言語と文化の壁は、翻訳ツールでは埋まりません。現地の視点を持つ人材をどのように確保するかが、運用を継続するうえでの要点になります。

体制を検討する際は、次の3点を確認しておくと、運用開始後の滞りを減らせます。

  • 投稿の承認フロー:誰が、どのタイミングで内容を確認するか
  • 問い合わせの一次対応:誰が、どの言語で、どのくらいの速さで返すか
  • レポートの頻度と形式:月次で何を確認し、誰が次の判断をするか

とくに問い合わせ対応は、返信の速さが印象を左右します。時差を踏まえた対応体制を決めておくことが、リード獲得の機会を逃さない前提になります。

支援実績

ビッグビートの支援実績として、ベトナム市場で射出成形機を販売する住友重機械工業のFacebookマーケティングがあります。

項目 内容
支援内容 戦略設計、現地運用パートナーとの連携、業種・工業団地を軸にしたターゲティング、ベトナム語コンテンツの制作、広告配信と改善
成果 フォロワー数が約200人から7,000人規模に増加し、Facebook経由の問い合わせが発生
評価 担当者から「展示会と比較しても費用対効果が高い」という評価

国内では、Webサイト・LPの制作運用、コンテンツマーケティング支援、リスティング広告、SNS・動画広告支援、MA運用支援、アクセス解析などを提供しています。自社メディア「ニシタイ」「ピリピリ」の運営や自社カンファレンスの開催で培った実践知を、海外向けの運用にも生かしています。

よくある質問

Q. 海外向けSNSはどのプラットフォームから始めるべきですか

A. ターゲット国の利用実態に合わせて選びます。タイ・ベトナムなどのASEANでは、ビジネス層にもFacebookが浸透しているため、Facebookをメインに据えるのが一般的です。目的に応じて、TikTokやLinkedIn、ベトナムならZaloを組み合わせます。

Q. FacebookはBtoBマーケティングに効果がありますか

A. 日本の感覚では「BtoBには向かない」と思われがちですが、ASEANではFacebookがビジネス情報の収集や業界内のコミュニケーションにも使われています。適切なターゲティングとコンテンツ設計を行えば、専門性の高いBtoB商材でも見込み顧客へのアプローチが可能です。

Q. コンテンツは現地語で作る必要がありますか

A. 現地語での制作が効果的です。直訳ではなく、現地の担当者が理解しやすい表現や商習慣に合った事例を選ぶことが重要です。動画やビジュアルを活用すると、言葉の壁を越えて製品の特徴を伝えやすくなります。

Q. 成果はどのように測りますか

A. フォロワー数、投稿のリーチ数、エンゲージメント率に加え、問い合わせ数や商談化数で測ります。広告を利用する場合は、月次のレポートで配信結果を確認し、ターゲティングやコンテンツを改善するPDCAを回します。

Q. 予算はどれくらいを見積もればよいですか

A. 広告費と運用費(自社の担当者工数または委託費)に分けて計画します。広告費は、ターゲットの規模や競合状況によって異なるため、少額から試験的に配信し、効果を見ながら拡大するのが現実的です。委託する場合は、コンテンツ制作や月次レポートなど、含まれる業務範囲を確認したうえで見積もりを比較してください。

まとめ

海外向けSNSマーケティングは、ターゲット国の利用実態を把握し、適切なプラットフォームを選ぶことから始まります。タイ・ベトナムではFacebookがビジネス層にも浸透しており、ZaloやTikTok、LinkedInを目的に応じて組み合わせることで、効果的な情報発信が可能です。

アカウントを開設したら、現地語でのコンテンツ計画を立て、広告のターゲティングや問い合わせ導線を設計して、リード獲得と商談化につなげます。SNS単独ではなく、展示会やウェビナーと組み合わせた統合的な運用が、海外市場での成果を高めます。

株式会社ビッグビートは、BtoB企業のデジタルマーケティングを支援する会社として、Webサイト・LP制作からコンテンツマーケティング、SNS運用、広告運用までを一貫して提供しています。自社メディア「ニシタイ」「ピリピリ」の運営で培った実践知を生かし、国内はもちろん、タイ・ベトナムの現地法人による海外向けSNS運用支援にも対応しています。現地の言葉と文化に合わせたコミュニケーションで、海外市場での認知とリード獲得を支援します。

この記事のまとめ

  • ✓アカウント開設から現地語コンテンツ、広告運用、改善までを一貫して支援します
  • ✓タイ・ベトナムの現地法人を通じて、現地目線の運用を行います
  • ✓展示会やウェビナーと組み合わせて、リード獲得につなげます

著者:ビッグビート ASEAN推進編集部

ベトナム・タイを中心としたASEAN圏に進出、あるいはこれから進出を計画している事業会社に対し、現地でのBtoBマーケティング領域を総合的に支援する広告会社です。ASEAN圏現地での実務経験や企業支援の実績を基に、現地に根差した信頼性の高い情報発信を行っています。