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ASEAN Case Studies

Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.

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企業名

Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.

展示会名称

AUTOMATION EXPO 2024

開催国

インド・ムンバイ

Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.:AutomationEXPO in インド 出展サポート事例

アジア最大級の産業オートメーション展示会「AUTOMATION EXPO 2024」が、2024年8月21日から24日にかけて、インド・ムンバイのBEC(ボンベイ・エキシビション・センター)で開催されました。本展示会は、インドをはじめASEAN地域の製造業界関係者が集まり、最新のオートメーション技術やソリューションが一堂に会する場です。
今回は、インドで初めて展示会に出展することになった、Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.のサポート事例をご紹介します。
インタビューさせていただいたのはタイに駐在し、ASEAN・インド市場を管轄されているロボティクス事業部の平林さんです。同社のアジアでの事業の状況、AutomationEXPOに出展した背景、Bigbeatを選んだ理由や展示会での成果等のお話を伺いました。

Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.の事業紹介

ロボティクス事業は、1976年に社内製造ラインの自動化からスタートし、現在では自動車、電機・電子、食品業界など、幅広い分野に対応するロボットソリューションを提供しています。
近年では、労働者不足やスキル継承の難しさ、人件費の高騰といった社会課題を背景に、産業用ロボットへの期待が一層高まっています。加えて、制御技術・センシング技術・AIなどの進化によって、ロボティクス市場の拡大が加速しています。
こうした時代の流れの中、ロボティクス事業部では、製造現場の自動化に深く貢献する産業用ロボットの開発に取り組み、協働ロボットを始めとした非FA分野へも開発を拡大しています。さまざまな分野の自動化を実現することで、人がより人らしく生活できる社会の実現を目指しています。

 

AutomationEXPO出展の背景

Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.はASEANやインドでの販促活動を管轄しています。同エリアは製造業が盛んで、産業用ロボットの需要が高いのが特徴です。
その中でも特にインドは、今後さらなる成長が見込まれる注目市場と捉えられています。しかし、日本やASEAN、中国と比較すると、インド市場ではまだ、「ヤマハが産業用ロボットを販売している」という認知度も十分ではないのが課題でした。
Web広告は実施していましたが、B to Bビジネスの特性上、ターゲットを絞りにくく、狙いたい顧客層に的確にアプローチするのが難しいと感じていました。
そこで、より効果的な認知度向上策として展示会への出展を検討しました。展示会であれば、特定のテーマに関心を持つ来場者が集まるため、ターゲットを絞りやすく、当社の製品に興味を持つお客様に直接アプローチできると考えました。特に、インド市場ではヤマハの産業用ロボットが十分に知られていないため、展示会出展は堅実な戦略だと判断しました。
インドでの展示会出展は初めての挑戦となり、現地法人がないことからも難しいことは承知していました。しかし、過去に他国でも代理店の協力や日系のパートナーを通じて展示会事務局とやりとりをしながら出展を成功させた経験があり、それを踏まえれば今回もチャレンジできるという感触を持っていました。

Bigbeatを選んだ理由

展示会への出展を決めたものの、準備には不安がありました。特に、展示会事務局との調整や現地パートナーとのコミュニケーションは大きな課題になると考えていました。
インド現地のパートナーも検討しましたが、言語は英語であっても意思疎通の難しさが懸念され、さらに初回の出展ということもあり、不安要素が多くありました。そのため、序盤から日本の代理店に依頼する方が良いと判断していました。ところが、日本に拠点を置く代理店に相談しても、インドでの出展サポートに対しては慎重な反応が多く、なかなか適切なパートナーが見つかりませんでした。
そんな中、以前ベトナムで出会い、名刺交換をしていたBigbeatの片浦さんを思い出し、コンタクトを取ることにしました。すると、サポートしたいという前向きな返答をもらえただけでなく、想定されるトラブルへの対応も含めた展示会全体のトータルサポートを提案してくれました。初めてのインド出展で手探りの部分が多い中、安心して任せられると感じ、依頼を決めました。

AutomationEXPO出展での成果

展示会出展を経て、当初の目的であった認知度の向上を十分に果たすことができたと感じています。ブースには多くの来場者が訪れ、製品を直接見てもらう機会を創出できただけでなく、具体的な顧客情報の獲得にもつながりました。
また、もう一つの目的であった現地販売代理店へのアピールという点でも、大きな成果を得ることができました。現在、販売代理店の拡充を進めている中で、Yamaha Robotics Solutions Asia Pte. Ltd.がインド市場に本気で取り組んでいる姿勢を、実際の展示会を通じて販売代理店に示せたことは、代理店側の販促活動へのモチベーションアップのきっかけになったと思っています。
さらに、実際に展示会をきっかけに新たに1社の販売代理店が正式に決定しました。インド市場において良いパートナーと出会うのは簡単ではないため、今回の出展が貴重な機会となりました。
ブース自体も注目を集め、特にリニアコンベアは来場者の関心を引き、反響を得ました。ロボットに関する引き合いもあり、具体的な商談につながる可能性のある話も出ています。今後のフォローは現地販売代理店に託していますが、展示会を通じて得られたリードの成果には大いに期待できます。
また、今後の販促活動において展示会を活用する場合の課題も明らかになりました。展示会で実際に製品を見てもらう重要性を改めて実感した一方、産業用ロボットのような大型機器は、インド国外からの輸送にはコストや手続きの面で難しさがあることがわかりました。今後、現地販売代理店が自ら展示会を活用し、販促活動を強化していくよう後押ししていきたいと思っています。そのためにも、デモ機の準備をどう進めるか、より具体的な仕組みを検討していく必要があると考えています。
インド市場への注力は、今後も変わることはありません。今回の成果、経験を次回以降の戦略に活かし、より効果的な市場開拓を進めていきたいです。

Bigbeatのサポートへの評価と期待

総じて、Bigbeatのサポートには満足しています。3ヶ月という短期間の準備期間にもかかわらず、スムーズに進行できたことは非常に助かりました。ブースの仕上がりも良く、希望を伝えると、それをうまく実現してもらえました。特に、フィルムでの照明演出やデモ機へのライトアップといった提案は、ブースに高級感を持たせる工夫として効果的でした。また、予算を踏まえた上でフラットに提案をしてもらい、意見交換をしながら調整できた点も良かったです。
一方で、より強化してもらえるとありがたい点もあります。デモ機の輸送について、事前の詰めが不十分だったため、想定以上に対応に時間がかかってしまいました。今後は、最初の段階で選択肢を明確にし、よりスムーズに進められると良いと感じます。
また、ノベルティの仕上がりについても、一部コミュニケーション不足を感じる部分もありました(ロゴのサイズが少々想定より小さめ)。こうした細かい部分も含めて、トータルサポートがさらに強化されると、より安心して任せられると思います。今後のさらなるサポートの充実に期待しています。

最後に(Bigbeat 片浦より)

今回の展示会出展を円滑に進められた要因のひとつは、インド市場における日系企業サポートの可能性を感じ、コロナ前にムンバイでのパートナー探しや会場視察を行っていたことです。事前に信頼できる現地パートナーと連携を築いていたことで、施工面でも安心感を持って進行でき、クライアントの展示会成功に貢献することができました。また、展示会場に関する知見があったことも、トラブル回避に役立ちました。例えば、会場にピットがないことや、会期中の来場者の流れ(初日から最終日にかけてどこが最も混雑するか)を事前に把握していたことで、適切な準備や配置計画を進めることができました。さらに、インド(およびASEAN)特有の運営スタッフの動きや管理方法についても経験があり、現地ならではの課題に対して柔軟に対応できたことも、スムーズな運営につながったと感じています。
一方で、反省点もあります。今後さらに質の高いサポートを提供するためには、今後、ノベルティ納品までの管理やデモ機の輸送フローなど、より細やかなコミュニケーションを行っていく事を徹底していく事です。
今回の経験も含め、今後もアジア各国での出展サポート実績を活かし、インドのようなチャレンジングな環境でも、安心して出展いただけるよう取り組んでいきます。難しさのある市場だからこそ、私たちの知見とネットワークを最大限に活かし、お客様の成功を支えていきたいと考えています。