Asean Exhibitions
Asia Sustainable
Energy Week
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Asia Sustainable Energy Week 2026
2026年7月1日~3日
QSNCC、バンコク、タイ
エネルギー産業
Exhibition outline
概要
アジア最大級のエネルギー展示会がタイで開催
高まる再エネ・電力売買への関心背景に
ASIA Sustainable Energy Week 2026 (ASEW) は、アジアのクリーンエネルギー革命を加速させる、地域最大級の国際展示会です。
今、世界が「ネットゼロ」へと動き出す中で、ASEW はアジアを代表するイノベーター・政策決定者・産業リーダーが集い、再生可能エネルギー、エネルギー効率化、蓄電・スマートグリッド技術など、未来のエネルギーを形づくる最先端ソリューションを披露します。
2026年のテーマは 「Sustainable Energy Towards Net Zero」— 持続可能なエネルギーで描くゼロカーボン社会。
会場では、世界を変えるテクノロジーの展示に加え、業界横断的なコラボレーションと投資機会が次々と生まれます。
ASEW 2026 は、クリーンエネルギーの未来をリードするための出発点。
脱炭素への挑戦をアジアから発信し、次なるエネルギーイノベーションを共に創り出しましょう。
Show Hilight
展示会のハイライト
■主催者と過去の実績
展示会を主催するのは、英国に本社を置くイベント企業「インフォーマ・グループ」のタイ拠点。展示面積2万5000平方メートルの会場に、世界63カ国超からの参加者を見込む。前回25年大会は同時期に63カ国からが出展。入場者数は総計30,078人を数え、出展ブースは1482に達した。3日間の期間中に開催されたカンファレンスやセミナーでは計7,622人の参加者が耳を傾けた。
このところタイでは、再生可能エネルギー発電による電力売買が整備され始めるなど官民ともにエネルギー需給に関する意識が高まっており、来場者数ほかいずれも過去最多を更新する可能性がある。
■26年大会の特徴
展示内容及びエリアは大きく分けて3つ。一つ目は、再生可能エネルギー(再エネ)をテーマとした「Renewable Energy Asia」。ここでは、風力、太陽光、熱、廃棄物、水力、バイオマスといったクリーンエネルギーの最新技術やトレンドの紹介。導入のために必要となるシステムやソリューションの提案などが実施される予定だ。専門家らによる実演も行われる。
二つ目がエネルギー効率にフォーカスした「Energy Efficiency Asia」。ここでは費用対効果が展示の中心となる。いくら地球に優しく最新技術であったとしても、効率やコスト面で折り合いがつかなければ導入には至らない。競争原理が正しく働き、工場やオフィス、商業施設、空港、病院、発電所などあらゆる施設で最適なエネルギー効率が図られることを目指す。
そして、三つ目が蓄電と電池に関するエリア「Energy Storage Asia」。再エネを導入する際に欠かせないのが発電した電力を効率良く蓄え、安定的に供給していく仕組み作りだ。そのためのプラットフォームやエネルギー管理システムが重要となる。蓄えた電力のロスを減らすためのバッテリーテクノロジーもその一つ。クリーンエネルギー化実現のための最終関門となる。
■展示会に出展する主なメリット
ASEW は、タイでの事業展開や投資機会を検討する企業にとって、政府支援策の把握から業界ネットワークの構築まで、多角的なメリットを得られる展示会です。特に、タイ投資委員会(BOI)が提供するインセンティブや、エネルギー分野の政策動向に関する最新情報へ直接アクセスできる点が大きな特徴です。
1.BOI インセンティブ(タイ投資委員会)による優遇措置
タイにおける再生可能エネルギー事業を強力に後押しする各種優遇策を、関係者から直接確認できます。
- 法人税免除(最大8年間)
太陽光、風力、バイオマス、バイオガスなどの再エネ事業が対象。 - 輸入関税の免除
機械・設備およびクリーンエネルギー技術の輸入関税が免除され、初期投資を大幅に削減。 - 外資100%出資が可能
促進区域におけるプロジェクトは、外資単独での事業展開が認められています。 - 土地の長期リースが可能
外国企業でも最長50年の土地リースが可能で、さらに49年の延長も申請可能。 - 外国専門家のビザ・労働許可が取得しやすい
エンジニアやエネルギー専門家などの外国人スペシャリストに対し、手続きが簡素化されています。
2.PDP ロードマップおよび電力買取枠(PPA)に関する最新動向
タイ政府は、再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、競争入札 や PPA(電力購入契約)の発給枠 を順次開放しており、外国企業の参加も歓迎されています。
- タイの電力開発計画(PDP 2024–2580)では、2040年までに再エネ比率50%を目標
- 今後の割当予定カテゴリー:
- Solar + Storage(太陽光+蓄電)
- バイオガス/バイオマス
ASEW では、こうした政策情報や入札スケジュールを業界関係者から直接得ることが可能です。
3.Utility Green Tariff(UGT)の活用情報
タイ国内に工場を持つ企業にとって、UGT は脱炭素経営を強力に後押しする制度です。
- 再生可能エネルギー由来の電力を REC(再エネ証書)付きで購入可能
- ESG への取り組み強化や グリーン生産 の推進に寄与
- 欧州市場向け輸出において、CBAM(炭素国境調整メカニズム)の影響を回避
ASEW に出展することで、UGT の具体的な活用方法や申請プロセスについて、電力会社・政府機関から直接情報を得ることができます。
ACHIEVEMENTS
実績
■ 近年の実績
| 開催年 | 総来場者(人) | 総出展者(社・団体) |
| 2020 | 17,060 | 120 |
| 2021(オンライン開催) | 3,379 | 51 |
| 2022 | 21,554 | 173 |
| 2023 | 26,016 | 272 |
| 2024 | 28,435 | 393 |
| 2025 | 30,078 | 279 |
来場者
出展社
㎡の展示スペース
ヵ国からの出展
人がセミナーカンファレンス参加
Visitor details
2025年来場者の詳細
■ 来場者の関心分野
・発電設備/発電所(IPP、SPP、VSPP、コミュニティ発電所):32%
・エンジニアリングコンサルティング/EPC(エンジニアリング・調達・建設):20%
・建築・建設/施工会社・下請け:17%
・電気機器・電子部品(変圧器、遮断器、配電設備、コンデンサ など):14%
・資源・エネルギー/ユーティリティ関連:10%
・クラウド・ITサービス(データストレージ、ネットワーク、サイバーセキュリティ、コロケーション、マネージドサービス):7%
● エネルギー貯蔵
・エネルギー貯蔵技術:34%
・エネルギー貯蔵システムおよび関連ソフトウェア:22%
・バッテリーシステムの構成部品・アクセサリー:20%
・バッテリー生産技術:12%
・メンテナンスシステムおよびアクセサリー:7%
・コンサルティングおよび関連サービス:5%
● 省エネ化
・建築分野のエネルギー効率:26%
・産業分野のエネルギー効率:21%
・エネルギーマネジメントシステム(EMS):19%
・HVAC(空調)システムおよび制御:16%
・スマートシティ:10%
・エネルギーサービス企業(ESCO):8%
■ 来場者プロフィール
- CEO・COO・MD・GM 31%
- 中間管理職 27%
- 現場スタッフ(エンジニア、メインテナンスなど) 24%
- ビジネスコンサルタント 10%
- 政策立案者 6%
- 研究者 2%
■ 来場者の所属企業
- 発電設備/発電所(IPP、SPP、VSPP、コミュニティ発電所) 28%
- エンジニアリングコンサルティング/EPC(エンジニアリング・調達・建設) 26%
- 建築・建設/施工会社・下請け 16%
- 電気機器・電子部品(変圧器、遮断器、配電設備、コンデンサなど) 13%
- 資源・エネルギー/ユーティリティ関連 9%
- クラウド・ITサービス 8%
Exhibitor details
出展社の詳細
■出店者の国別・州別内訳
24年12月時点で出展を明らかにしているのは、アジア、欧州、北米から390社・団体。最多は中国企業で205、続いてタイ企業(日系タイ企業なども含む)が125、日本企業が18。以下、韓国11、ドイツ8、シンガポールと台湾が各6、オーストリアとインドが各2、米国とカナダが各1などとなっている。州別ではアジアが375、欧州が13、北米が2の各社・団体。
■出展社の業種
◇サステナブルエネルギーのテクノロジー・部品・機器
◇製造・電力生産
◇メンテナンス・サービス
◇デジタルソリューション・情報技術
◇革新的エネルギーソリューション
◇電力システム
◇スマートビルディングテクノロジー
◇監視・制御
◇エネルギー貯蔵技術
◇エネルギー貯蔵システム
◇バッテリーシステム部品・付属品
◇バッテリー生産技術
■ 来訪者トップ5カ国
ASEW 2025は、再生可能エネルギーをはじめとするエネルギー分野において、アジア最大級の展示会です。
タイ政府が掲げる「2030年 再エネ比率51%」や「2050年 カーボンニュートラルの実現」といった目標を背景に、モビリティを含むあらゆる産業で、持続可能性への関心が高まっています。
こうしたタイ市場において、戦略的にブランド認知を高める絶好の機会と捉え、出展を決定されました。展示会では、AI、サステナビリティ、SDV、フリート管理など幅広いテーマを網羅。富士通様のクロスインダストリー型ソリューションを、多様な顧客層に効果的に訴求できる場と判断されました。
富士通様の声の続きを読む:こちら
Show background
展示会の背景
■タイ政府、2030年に再エネ51%目標
アジア最大級のエネルギーの総合展示会「Asia Sustainable Energy Week 2026」がタイで開催されるのには理由がある。21年10~11月にかけて英国グラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約の第26回締約国会議(COP26)。タイ政府はここで50年までの炭素中立の実現に加え、65年までにネットゼロを目指すと宣言。現在は24~37年を対象とした新たな電力開発計画である「PDP2024」の策定を進めている。
それによると、総発電量に対する再エネの割合を現状の21%から30年までに51%へと引き上げ、中心に太陽光発電と風力発電を位置付ける。これを受けて国のエネルギー規制委員会は24年12月に第2期再エネ電力固定買取契約を発表。民間企業など64社が発電した太陽光電力約158万キロワットと、同8社による風力約57万キロワットの計約215万キロワットの電力を新たに買い上げることにした。総枠量は360万キロワット。第3期以降も継続する。
ただ、買い上げには課題も残る。その最大のものが電気料金だ。再エネは天候に左右されやすく昼夜の発電量にも差が出るため、制御するための新たな設備が必要となる。ところが、それを加味すると場合によってはコスト高となり、電気料金も高止まりのままだ。このため政府は再エネ発電事業者と消費者側が直接売買契約を結ぶ「直接電力購入契約」を試験導入しているが、新たにタイ発電公団などの送電線を利用するための委託送電利用料が発生。これをどう抑えていくかを検討している。
一方、直接電力購入契約をめぐっては産業界から、遠隔地で発電された再エネ由来の電力の供給を発電事業者から直接受けることができるよう求める動きが広がっている。タイでは大規模データセンターの開設などによる新たな電力需要が増しており、海外のIT企業などが盛んに投資を進めている。これらの事業者はグリーンエネルギーを求める傾向が強いことから、政府もこうした新規需要に合わせた制度設計も急ぐ方針だ。
■外資購入や自家発電の規制も緩和
外国企業などの電力消費者が電力会社から直接再エネを購入できる仕組みも始まった。エネルギー規制委員会は外資がタイ市場に参入しやすいよう、再生可能エネルギー証書と一体となった電力の販売を開始。24年12月から申請を受けている。当面は水力発電由来の電力を充てるが、将来は太陽光や風力にシフトさせるとしている。
自家発電に対する支援も始まっている。工業省は工場や一般住宅が屋根の上にソーラーパネルを設置する際の規制緩和を実施。従来は設置許可申請が必要だった屋根置き型の太陽光発電設備について、省令を改正して許可の対象から外した。また、財務省も一般住宅が20万バーツ(約84万円)以下で10キロワット以下の屋根置き型設備を設置した場合の所得税控除を行う方針だ。これにより、太陽光発電を利用する世帯が1年間に9万世帯のペースで増えると試算する。
また、政府は有力な電力供給源の一つとして原子力発電の再検討も開始した。2011年の東日本大震災に伴う原発事故からタイでは長らく原子力発電開発を凍結してきたが、方針を一部転換した。ただし、万が一に備え安全性が高く建設費が安いことで知られる「小型モジュール原子炉」を採用する方針だ。出力は約30万キロワット。発電量は総量の1%と見積もる。原子力発電の導入によって電気料金を1ユニット当たり半分にできるとの試算もある。
■展示内容はEVから再エネにシフト
Asia Sustainable Energy Weekをめぐっては、23年大会までは充電器や充電システムといったEV関連機器の出展が多くを占めていた。ところが、24年からは再エネ全般にシフト。内容もさまざまな大きさや形状のソーラーパネルや蓄電システムなどが中心に展示されている。15年9月に設立し展示会を牽引してきたEV業界団体「タイ電気自動車協会」もこうした変化を認識しており、今後は再エネにも通じる蓄電技術などに寄った出展を検討している模様だ。
一方、来場者の意識にも変化が出始めている。国際的な原油調整の動きやウクライナ紛争の長期化からタイでも電気料金の引き上げが最大の関心事。企業も家計も価格には敏感になっており、ランニングコストの安い再エネが注目されている。一時試験導入された一般家庭からの発電余剰電力を買い取る市民向けソーラープロジェクトは好評を博した。再開を求める声も高まっている。


